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概要

■ネットワークAPIとは

ネットワークAPIとは、ネットワークモデルのサーボドライバを制御する
アプリケーションソフトを作製するための通信用ライブラリです。


このAPIを用いることでネットワークモデルの機能を全て引き出すことが可能です。
詳しくは、ネットワークAPI説明書をご覧下さい。

■機能

APIの主な機能は次のとおりです。

MOV2
コマンド
従来のMOVOを制御するために使用していた、文字列による制御が出来ます。
内部変数の
高速送受信
MOVOが保持する内部変数のうち、任意の1つまたは複数の変数に対し、
高速な読み出し、または書き込みができます。
多軸DDA 多軸を同期させて、位置データに基づいたDDA制御を行うことが出来ます。
多軸ロギング 多軸を同期させて、一定時間ごとのエンコーダ値をロギングすることが出来ます。
また、多軸DDAをさせながら、移動完了部分のログを取ることが出来ます。

注:
DDA(Digital Differential Analysis)とは目標となる軸座標値を時系列軸増分値に変換する算法です。
DDA法で刻まれた増分データは区間速度としてサーボに展開されます。

使用例

■はじめに

APIの使用例として、MovoNTFがあります。
MovoNTFは、APIのMOV2コマンドと内部変数の高速送受信機能によって
それぞれの機能が実装されています。

ここでは、MovoNTFが実装していない機能として、DDAとロギング機能を搭載したアプリケーションの例をご紹介します。

■DDAで用いるデータ

DDAに用いるデータとして、X,Yの絶対座標をCSVデータで用意します。
csv
上図はMicrosoft Excelで表示させたところです。
ご覧のようにCSVデータは、角を丸めた四角形を台形速度パターンで指令しています。

■解析と準備

CSVデータを解析し、DDAに使用する部分をPC上のメモリに展開します。
このアプリケーションにはコマンド通信機能もありますが、これは必要に応じて実装すれば良いでしょう。
また、ドライバに搭載されたフィードフォワード機能の設定も可能になっています。
cam1

■実行

先ほどメモリに展開したデータをサーボON状態で、DDAモードにセットされたドライバに送り込みます。
cam2
DDAの実行時にドライバが貯めるログを受信することで、
画面のようにDDAを行いながらログをリアルタイムにグラフ表示することが出来ます。
(破線は0位置を表しています)

■ログの保存

DDAが終了したら、ログをファイルに保存します。
このとき、ログのほかに指令データ(ドライバに転送したデータ)や偏差も一緒に記録しておくと便利です。

cam3

■ログや偏差のチェック

保存したログと偏差をMicrosoft Excelから読み込み、データを確認します。

cam4

ここで用いたデータは台形速度パターンで作成されたため、所々偏差が極端に大きい場所が発生しています。
このように実行結果を視覚的に捉えられることは、より完成度の高いデータを生成するのに役立つでしょう。